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2023/10/29 15:01
今回はブルーの花模様が素敵なロールストランドのモナミ(Mon amie)をご紹介したいと思います。

ロールストランドといえば、「モナミ」を一番に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
モナミシリーズは、マリアンヌ・ウェストマンがデザインし、世界的に人気を博したシリーズで、現在は復刻版が製造されています。
フランス語で「Mon amie」は「恋人・友人」という意味です。蝶のようなブルーの花模様が印象的で、1952年から1987年まで生産されるロングセラーでした。その後、長らく廃盤となっていましたが、2009年にマリアンヌ自身のデザインにより復刻されたことでも有名です。

復刻版はブルーの模様がくっきりとしているのに対し、ヴィンテージのオリジナル版はややにじみのある柔らかな風合いが特徴で、ペイントの濃淡が均一でないところに味わい深い美しさがあります。また、ヴィンテージならではの丸みを帯びた柔らかなフォルムが魅力となっています。
カップ&ソーサーのフォルムは2種類あり、円筒型のBVモデルとお椀型のAモデルのコーヒーカップ&ソーサー、そして、それぞれにワンサイズ大きいティーカップ&ソーサーが展開されていました。

プレートは4種類のサイズ展開で、白いふち取りに花模様が全面に描かれたタイプと、外側の一周だけ描かれたタイプがあります。

白いふち取りのない総柄のタイプもあります。ほかにも深皿や、スクエアプレートなど、様々なラインアップが存在していました。

復刻版とヴィンテージのオリジナル版、それぞれの模様を比べてみたり、復刻版にはないフォルムを集めてみるのも素敵ですね。
モナミシリーズで気になるものがありましたら、ショップにも取り扱いがありますので、ぜひのぞいてみてくださいね。
【ロールストランド(Rörstrand)】
ロールストランドは王室御用達の窯として1726年スウェーデン・ストックホルムで創業。
現在ではマイセンに次いでヨーロッパで2番目に古い歴史を持つ陶器メーカーとなっています。
芸術性に溢れる優れた製品で国際的な賞を多く受賞し、「ノーベル賞」の授賞式後の晩餐会ではロールストランドの食器が利用されているのも有名な話です。
その後、経済状況の悪化から、2005年にスウェーデンで300年続いた生産の歴史に幕を閉じました。
現在は、アラビアやイッタラと同様、フィンランドのフィスカースグループの傘下となりましたが、その後もロールストランドブランドを存続し、優れた製品を世に送り出しています。
【マリアンヌ・ウェストマン(Marianne Westman)】
マリアンヌ・ウェストマン(1928年~2017年)は20世紀におけるスウェーデン屈指の陶芸デザイナー。
1950年から1971年にロールストランドに所属し、ロールストランドを牽引するデザイナーの一人として活躍しました。
モナミ、ピクニック、レッドトップシリーズは絶大な人気を博し、彼女のシリーズの成功により、従業員からは「陶磁器の母」と称されました。
モナミシリーズは、スウェーデン陶磁器の黄金時代である1952年にデザインされました。